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2014.1.17 568 『「残されたもの」というのは、「完成されたもの」ではない』

01 18, 2014 | 日記2014

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・あるひとつの曲を繰り返し繰り返し練習していると、曲というものに終りや完成がないことに気づく。定まった形も、終りもない。作品として、音源として「残されたもの」というのは、「完成されたもの」ではない。終りのない曲のもつ、ひとつの表情を写し取ったもの。でしかない。

・例えば最近の日本(にしてもどこでも)のポップス(聞かないのでよくわからないけど)は、音源として完成していて「余白」や「終わりのなさ」を感じることが出来ない。うまくいえないけど。逆に音源に刻まれた音が(いい意味で)雑で、粗くても、そういう音源からは、「実際には音源として残らなかった音(それでも鳴らされただろう音)」を感じ取ることが出来る。うまくいえない。大げさにいえば、音源になったテイク以前の日々の音や、その先に続いていくだろう日々の音を感じることが出来る。先に書いた完成されたように感じる音楽は「閉じて」いて、そこから繋がる何かが見えてこない。

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