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2013.8.2 401 『実はそうでないところに音楽を音楽たらしめている何かが』

08 03, 2013 | 日記2013

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・大友良英「MUSICS」 第七章「空間」より。

【(略)いつもの自分の音楽を毎回同じように演奏したいって欲求のない音楽家がいたとしたら、場所がまったく違うのに、毎回同じ条件の音を響かせる必要なんてあるでしょうか。「音遊びの会」の子供たちの即興演奏はまさにそれです。こうあらねばならないという目標値がある音楽ではありません。毎回どうなるかは、自分たちでもわからない。もしも乾邸の演奏のときにステージと呼べるようなものが作られ、そこに方向のはっきりするPAシステムがでんと置かれていたら、あの自由な空気は生まれなかったでしょう。逆に、「音の海」のようなコンサートホールでPAや照明がなかったら、あの子供たちの集中力はでなかったかもしれません。確実に、子供たちは空間という条件に反応した音楽を生み出しているんだと思います。】p185 

【もともとの音楽の基本はアンサンブルのような気がオレはしてるんです。(略)音楽が他の表現と一番異なるのは、実はこのアンサンブルの方法の独特さによるんじゃないかと。もちろんソロという形態もあるんだけど、音楽はなぜか本質的に共演者を求めるもので、それがひとりの場合もあれば、ものすごく多くの人間の場合もあるけど、どっちにしても音楽と、いわゆる自己表現のようなものは、実はずいぶん違うもののような気が強くしています。ベートーベンとかモーツァルトとか、あるいはコルトレーンでもいいけど、音楽って自己表現として読み取られることの方が多いんだけど、実は違うんじゃないかって。そう読んでもいいけど、実はそうでないところに音楽を音楽たらしめている何かがあるのではないかって。】p186、187

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